袴の着付けに必要なものは?手順や美しく見せるポイント
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卒業式は人生の節目となる大切な行事です。式典にはスーツやワンピースで参加する人もいますが、袴を選んで華やかに過ごしたいと考える人もいるでしょう。袴姿で臨むその瞬間をより美しく、快適に過ごすためには、事前の準備と正しい着付けが欠かせません。「何をそろえたら良いの?」と悩む人に向けて、この記事では、袴の着付けに必要なものと実際の手順、より美しく見せるためのポイントを解説します。
袴の着付けに必要なもの

卒業式当日を安心して迎えるためには、袴の着付けに必要なものを事前にそろえておくことが大切です。はじめに、着付けに欠かせない基本アイテムと、あると便利な小物を紹介します。
●袴を着るための基本アイテム
袴の着付けには、着物の本体以外にもさまざまな和装小物が必要です。それぞれの役割を理解しておくと、当日の着付けがスムーズに進みます。
二尺袖着物

二尺袖着物とは、袖の長さが二尺(約76cm)ほどある着物で、卒業式の定番スタイルです。袖丈がやや長く、華やかで動きやすい特徴があります。人によっては卒業式のために二尺袖着物を用意せず、成人式の際に着た振袖や訪問着を着ることもあります。
袴

袴には「行燈袴(あんどんばかま)」と「馬乗袴(うまのりばかま)」の2種類があります。卒業式で女性が着用するのは、スカート型の行燈袴が一般的です。色や柄の選び方によって印象が大きく変わるので、着物とのバランスを考えて選びましょう。
袴下帯(半幅帯)

袴の下に締める帯です。浴衣用の帯でも代用できます。見える部分はわずかですが、コーディネートのアクセントになります。帯は柔らかく結びやすい素材がおすすめです。
長襦袢(ながじゅばん)

着物の下に着る衣類です。汗や皮脂から着物を守る役割があります。袖丈が着物と合っているものを選ぶのがポイントです。
半衿(はんえり)

長襦袢に縫い付けて使う衿布です。着物の衿部分の汚れ防止のほか、刺繍入りの半衿を使うことで顔まわりを華やかにする役割があります。
伊達衿(重ね衿)

着物の衿と半衿の間にはさむ装飾衿です。差し色として使うことで、上品さや華やかさを演出できます。
肌襦袢(肌着)

長襦袢の下に着用する肌着です。汗を吸収し、着物の汚れを防ぎます。和装専用のものが快適ですが、薄手のワンピース型インナーでも代用可能です。
足袋

草履を履く際には必須のアイテムです。ブーツを履く場合は靴下やストッキングで代用します。
草履またはブーツ

袴スタイルでは、草履かブーツのどちらかを履くのが一般的です。草履は上品で伝統的な印象に、ブーツはレトロでモダンな印象に仕上がります。
●着付けを支える小物たち
次に、着物を美しく整えるために欠かせない小物類を紹介します。見えない部分で着姿を支えてくれる大切なアイテムです。
腰紐(4本程度)

長襦袢や着物の位置を固定するために使用します。柔らかい素材を選ぶと結びやすく、着崩れ防止にも効果的です。最低でも4本は準備しておくと安心です。
コーリンベルト(2本程度)

衿元を整えるために使用します。両端にクリップがついており、着物をはさんで衿のズレを防ぎます。
伊達締め(2本程度)

腰紐の上から巻いて着物を押さえる帯のようなベルトです。着崩れを防ぎ、シルエットを整えます。通常、長襦袢と着物の2か所に使用するため、2本程度ご用意ください。なお、代用品としてマジックテープで固定できる「マジックベルト」があります。結ぶ手間がなく、着付け初心者の方や手軽さを求める方におすすめです。
衿芯

長襦袢の衿に差し込む芯材で、衿元を美しく立たせます。首元がすっきり見え、上品な印象に仕上がります。
帯板

帯の前部分に入れて、シワやヨレを防ぐアイテムです。お腹周りをすっきりりと整えてシルエットを美しく見せるために使います。
補正用タオル(4~5枚)
体の凹凸を整えて、全体のシルエットをなだらかにするために使用します。市販のフェイスタオルを使用するのが一般的ですが、胸当てパッドや腰ぶとんなど専用の補正用品を持っている場合は、当日の着付けをお願いする美容室やフォトスタジオに事前に相談するのがおすすめです。
着物クリップ(3~4個)

着付け中に生地を仮止めするためのアイテムです。生地を痛めず跡が残りにくい専用クリップの使用がおすすめです。
●コーディネートを引き立てる小物・装飾アイテム

仕上げの印象を左右するのが、装飾小物です。袴姿をより華やかに演出してくれます。
髪飾り
袴や着物の色柄に合わせて選びましょう。大ぶりの花飾りやつまみ細工、かんざしなどは、和洋を問わずさまざまなスタイルにマッチします。
巾着バッグ
巾着バッグはレトロで可愛らしい印象を与える和装バッグです。刺繍や金糸を使ったデザインは式典にもぴったりです。
●防寒アイテム
3月の卒業式シーズンは冷える日も多いでしょう。寒さ対策をしておくと、快適に過ごせます。
保温インナー
保温インナーは首元が大きく開いたものを選び、衿元から見えないように工夫しましょう。
使い捨てカイロ
貼るタイプは低温やけどの恐れがあるため、貼らないタイプを用意しましょう。
自宅でできる!袴の着付け方

自宅で袴を着付けるときは、順番と下準備が大切です。焦らず一つひとつの工程を確認しながら進めれば、初心者もきれいに着付けができます。ここからは、基本の着付け手順をステップごとに紹介します。
●STEP1:下着と補正で着姿の土台をつくる
まず、肌襦袢を着用します。また、胸元やウエストに補正用タオルを使い、体のラインを整えます。タオルは折りたたんで、自分の体型に合わせて厚さを調整しましょう。補正をすることで、着物や袴がきれいに収まりやすくなります。
●STEP2:長襦袢を羽織る
長襦袢を羽織って、衿芯を通して衿元をしっかり立たせます。長襦袢の裾が袴からのぞかないように短めに整え、腰紐でウエスト部分を固定します。その上から伊達締めやマジックベルトを巻き、衿元と腰まわりを安定させましょう。
●STEP3:着物を羽織る
二尺袖着物を長襦袢の上から羽織ります。長襦袢の衿が見えないように整え、重ね衿も一緒に合わせます。着物の裾も短めにして、腰紐でしっかり固定しましょう。着物クリップを使って仮止めしておくと後の作業がスムーズです。
●STEP4:衿元を調整する
下前(右側)にコーリンベルトをはさみ、後ろへ回して上前(左側)にはさみます。衿元をきれいに整えたら、腰紐と伊達締めで固定します。これで、衿元の乱れを防ぎ、すっきりした印象になります。
●STEP5:袴下帯を結ぶ
袴下帯を後ろから前に2回巻き、袴の位置を確認しながら結びます。帯の長い方を上にして一度結び、20cmほどになるように折りたたんで背中でタックを作りリボン状にします。短い方の帯を上から通して下へ引き下ろし、形を整えましょう。
●STEP6:袴を着用する
袴は、太い紐が後ろ、細い紐が前になるように腰の位置まで上げます。袴下帯が2cm〜3cm見える位置で前紐を交差させて一度背中で結び、その後、前に回して交差させ、再び後ろで結びます。
●STEP7:袴を仕上げる
袴の後ろのヘラを紐と帯の間にはさみます。太い方の紐を後ろから前に回して、交差させ一度結びます。最後にリボン結びを作り、長い方の紐を下から通して前に垂らし、結び目を整えて完成です。リボンの位置は中央でなければ右でも左でも良いとされていますが、写真写りや襟合わせを考慮して左側で結ぶケースが多くなっています。
袴を美しく着付けるポイント

袴をきれいに着付けるには、ただ順番通りに着るだけでなく、仕上げの工夫や着崩れを防ぐコツを押さえておくことが大切です。ちょっとした意識で見た目の印象や着心地の安定感はぐっと変わります。最後に、卒業式当日を最後まで美しく過ごすためのポイントを紹介します。
●長襦袢の長さは短めに整える
着物や袴の下に着る長襦袢が長すぎると、歩くときや座るときに裾からはみ出してしまい、だらしない印象になってしまいます。着物を羽織る前に、長襦袢の裾がくるぶしよりも上にくるように調整しましょう。腰紐でしっかり固定し、袴から見えない長さに整えることがポイントです。万が一、着付け後に見えてしまったときは無理に押し込まず、一度腰紐を結び直して位置を調整しましょう。
●袴の丈はくるぶしに合わせる
袴の裾丈が長すぎると足元を踏んでしまい、短すぎると足が見えて不格好になります。草履を履く場合は、くるぶしの少し上に裾がくるくらいが理想です。一方でブーツスタイルの場合は、くるぶしより3cm〜5cm短めにして足首を見せると、すっきり軽やかな印象になります。鏡で立ち姿を確認しながら、袴の長さが左右均等かどうかもチェックしましょう。
●帯はしっかり締めて安定感を出す
袴の安定感を左右するのが、袴下帯の締め具合です。帯がゆるいと、動くたびに袴がずれてきてしまいます。帯を2回しっかり巻き、1周目をややきつめに締めるのがコツです。補正用タオルを入れておくと適度なクッションになり、苦しさを感じにくくなります。
●事前に一度練習しておく
初めて袴を着る場合は、前日までに一度着付け練習をしておくのがおすすめです。道具の使い方や帯の結び方に慣れておくと、当日は焦らずスムーズに着られます。時間を計りながら一通り練習しておくと、式当日の支度にかかる時間の目安にもなり安心です。
袴を美しく着付けて卒業式を迎えよう

この記事では、袴の着付けに必要なものや手順、そして袴を美しく着付けるためのポイントについて解説しました。袴姿は、ちょっとした工夫で見た目も着心地も変わるものです。だからこそ、基本となるポイントを知っておくことが大切です。当日焦らずに準備するためにも、前日までにぜひ一度練習してみてください。
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